2015/02/03

固定ではなく消費するタイプのパラメータ

コミュ力という単語は大学に入ってから嫌と言う程耳にしてきた。
文脈から判断するに、このパラメータはRPGで言う所の筋力や知力といった"パラメータ"の一つとして使われる機会が多い様である。
或いは「コミュニケーションを取るにあたり必要とされる能力」という意味合いで使われ自転車に乗ったり読み書き算盤の様な"スキル"の一つとして使われる事も多い。
なにやらバズワードの様に思えてくる。

そのコミュ力についてふと思う所。
この単語が指す物は固定パラメータではなく、消費するタイプのパラメータなのではないか、と。
人と接する度にコミュ力というパラメータを消費して行動をしていると考えてみる。

このパラメータは更に三つに要素を分ける事が出来る。
・最大値
・単位時間当たりの回復量
・アクション毎の消費量
更にこれらの値は個々人によって異なる。
コンビニで店員さんに「お弁当温めてください。お箸は一膳お願いします」と伝えるだけで最大値の八割を持って行かれ、三日は回復しない程度に回復量が低い燃費の悪い人間。
見知らぬ街にふらりと出かけ、地元の方に話しかけその地の名所や美味しい食べ物の情報を得る休日を過ごした後平日は不特定多数の人間と関わる様な環境にいても一切コミュ力が枯渇する様子が感じられない人間。
両極端な例ではあるが、この三要素によって説明できると考えている。

これらの要素は環境要因によって成長度合いが異なる。
いわゆる人見知りな子供で、そのまま大人になっても不自由が無かった場合はアクション毎の消費量はそれほど変化がしないであろう。
盆と正月は親戚で顔を合わせる様な家に生まれたり、近所付き合いの豊富な環境で過ごして来ればほぼどの値もそれなりに成長するであろう。
最大値が高いが残り二つが低い場合が一番悲惨で、耐久力があるが一度底をつくと回復までに時間がかかりすぎて社会生活を営むのも辛い日々が始まる。
接客系のバイトをするとコミュ力が高まる、という意見も聞いたことがあるが、これは特定のアクションについての消費量が激減していると考えれば説明ができそうだ。
大人になってからでも成長可能な値もあるのだと思う。
一番成長させやすいのがアクション毎の消費量であり、条件付けをする事で消費量を減少させられるようにするまでは比較的楽になるとは経験談である。

つまるところ、居酒屋の客引きや商業施設のインフォメーションセンター相手なら人なりに会話ができるにも関わらず、中途半端な知り合いになると途端に話せなくなったり、ちょっと凹んだり弱ってる時なんかは本当に親しい人間以外との交流が苦痛でしかないのは私が回復量が低いのにも関わらず最大値がそこそこありと条件付けで消費量を減少させている事に由来するのではないか、と。

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