2015/04/23

季節の変わり目と

先月末からずっと下痢と熱に悩まされ続けてきました
ある程度体調がよくなり、病院に行ったらカンピロバクターとのこと
表面あぶっただけの鶏肉が原因かなぁなどと思いつつやっとこさ体調がよくなってきました
カンピロバクター以外にも色々と体調を崩しやすく春だなぁと思うのです

カンピロバクターをお腹の中で飼っていて思った事など
今回患ったのは普段処方されている抗生物質五種全部が有効だったとのこと
比較的弱い菌だったのに感染するという事は免疫が弱ってきていたのだろう
一人暮らしで三十九度近くまで熱が出ると救急車を呼んでもいいのではなかろうかとか考え始める程度には全身痛いし医師に掛かろうにも意識も朦朧としていて身体もだるくて動かせなくて。
そういう時にお使い頼める友人が近所にいるときっと心細くないんだろうなって思う二十代半ばの春
友達か……

近年畜産業界において、一部の国や地域では鳥や豚などの餌に抗生物質を混ぜる事で病気の予防や集団感染の回避を行っているという噂を小耳にはさんだ
畜舎に病原が紛れ込んでも感染初期から抗生物質を投与されている事と変わらないから感染は拡大せずに済む
それに加えて、大量に感染すると家畜の処分や畜舎の消毒など費用が掛かる上に出荷する分が無駄になって大赤字になるからだろう
そういった行為に異を唱える論の中には「抗生物質漬けの肉を食べたくない」といった主張があったように思う
商流に乗っているとはいえ、食卓に並ばずに埋められる事になる動物たちの事を考えると抗生物質漬けにしても安定供給を目指す生産者たちの行為について今まで特に深く考えることなく否定的な意見を持つことは無かった

しかしながら、今回自分がカンピロバクターを患ってみて少し真面目に考えてみたのだ
今回の場合だと普段処方されている抗生物質五種どれでも有効な菌種だったから治療の方針は比較的簡単に定まった
例えば、畜舎の中で抗生物質耐性を持っている菌が蔓延っていたなら、と考えてみた
つまり抗生物質耐性株が畜舎で生まれ、食卓まで持ち込まれたら、と
しっかりと肉を加熱していれば問題ないが、近年の生食ブームに感化されて抗生物質耐性株を取り込んでしまい、発症してしまったら
病院で検査してもらい、カンピロバクター性の食中毒だという所までわかっても、今回の菌に有効な抗生物質を処方する事が出来ないと言われてしまった場合、あの下痢や高熱がずっと続くのだ
一週間程度で菌が身体から排出されるようになっているとはいえ、その間は下痢止めを服用する事も出来ず、食事もすぐに下痢になり、飲み物も喉を過ぎれば下痢の原因になる
それが一週間は続くのだ
考えただけでも恐ろしい

畜産業で抗生物質を餌に混ぜる事への意見は色々あると思う
安定供給を目指すための努力だとして今まで深く考えなかったが、今回の事がきっかけで少し真面目に考える事に
生命系の事を学び齧った身としては、突然変異で抗生物質耐性を持った病原菌やウィルスが蔓延る施設に畜舎が入るというのは少し怖い様に思えてくる
肉に残留した抗生物質の影響で我々の身体の中で抗生物質耐性株が生まれる可能性も否定できないようにも思える
しっかりと過熱をする事で抗生物質を破壊し、病原菌まで殺菌(消毒?) して食事を取る、或いは抗生物質をえさに混ぜたりしていないと主張する産地や業者の肉を選んで摂取するといった対策はできる
安い肉を美味しく食べるには香辛料を沢山使わねばならぬように、安く肉を提供するには抗生物質をまぶす他ないのだろうか
設備投資で無菌家畜を清算するにもコストを値段に反映させたら肉を安く食べる事はできなくなりそうだ
個人的に、少し抗生物質を餌に混ぜて育てられていそうな肉を食べる事は控えようかな、と思った出来事でした

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